Steamインベントリの価値がサイトごとに違うとき、受け取れる額を自分で見積もる方法
インベントリ価値のサイトで金額が違う理由と、手取りを自分で見積もる順番を整理しました。価格の選び方、1.15で割る手数料、売れない品目、板の深さ、範囲の書き方まで。
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インベントリの合計を2つのサイトで調べたら、金額が違っていた。そういうとき、どちらが間違っているのかと考えたくなります。私が読んだ2つのページを見るかぎり、どちらも計算は合っていました。答えている質問が違っていただけです。一方は、Steamマーケットの最安の出品価格を全部足しています。もう一方は、手数料を引いてから足すか、現金を受け取れる別の市場の価格を使っています。
そこでこの記事では、サイトの合計に任せず、自分で見積もる順番を書きます。順番は、計算する順番と同じです。まず使う価格を決め、買い手が払う価格から売り手の手取りへ下ります。次に、売れない品目を外し、数量が価格を動かさないかを見て、最後に範囲として書きます。結果は「この辺からこの辺まで」という範囲になり、1つの数字にはなりません。その書き方が正直だという理由は、本文の最後で見せます。
扱わないことが3つあります。アイテムが取引できるかどうかの確認は、SteamVaultsのインベントリチェッカーの役目で、ここでは価格だけを見ます。マーケットで稼いだウォレット残高を現金にするとき、なぜ値が下がるのかは、現金価格がマーケット価格より低い理由の記事で別に書きました。手数料の仕組みの説明はマーケット手数料の記事にあり、ここではその記事の「5% + 10%」のモデルを借りて、合計を出すためだけに使います。
根拠は、2026年10月27日に私が開いた資料です。Steamサポートからは、コミュニティマーケットのFAQ、トレードとマーケットの制限、保留、トレード、確認の各ページを読み、Steam利用規約(英語名はSteam Subscriber Agreement。読んだのは英語版です)も読みました。インベントリの価値を出してくれる外部のページは2つです。steamdb.comのアドレスにあるCS2のツールと、CSDeltaの案内記事です。マーケットのアイテムページは1つを選び、日本時間の15時40分ごろと43分ごろに読んで、内容を保存しました。FAQは英語版に加えて韓国語版も開き、手数料と上限の数字が同じでした。ほかのサポートページは英語版だけを読んでいます。日本語表示のマーケットページも2026年10月27日に開き直し、画面のラベルを確かめました。そのページは出典の記録ファイルには入っていないので、本文で引く日本語のラベルは「その日にページで見たもの」という扱いです。価格の数字は借りていません。
限界も先に書きます。ログインしないで読んだので、売却画面は自分の目で見ていません。外部の2ページはどちらもCS2が中心で、ほかのゲームも同じ扱いなのかは分かりません。2つのサイトのツールを実際のインベントリで動かしたこともありません。本文に出てくる保有数量は、すべて説明用の仮定です。価格は、読んだ日の値を使った箇所と、作った値を使った箇所があり、どちらなのかはそのつど書きます。
同じインベントリで合計が割れる6つの分かれ目

「Steamは売却額の約13%を取る」と書くページがあり、「CS2の売却では約15%が手数料に出る」と書くページがあります。数字が食い違って見えますが、どちらもSteamの手数料5%と、CS2のゲーム別手数料10%のことを言っています。5%と10%を足した15%は、売り手が受け取る額に対する割合です。同じ手数料を、買い手が払った額に対する割合に直すと、約13%になります。前者のページの方法説明が、買い手の価格を1.15で割ると書いているので、そう読めます。どちらも間違っていませんが、この2つの数字を1つの式に混ぜると、計算がずれます。
steamdb.comのアドレスで開くCS2のインベントリ価値ツールは、同じインベントリに3つの合計を並べます。1つめは、Steamマーケットで現在出ている最安の出品価格を足した値です。2つめは、現金を受け取れる別の市場に最安値で出したときの、販売者手数料を引いた手取り額。3つめは、いま出ている買い注文にすぐ売るときの、手数料を引いた額です。ページは1つめを「paper」、つまり紙の上の数字と呼んでいます。Steamマーケットで売ったお金は、Steamウォレットに閉じ込められるからです。ページの下には、Steam Dashboardという独立したプロジェクトで、Valveとは無関係だという表記があるため、この記事ではアドレスだけで呼びます。
CSDeltaの案内記事(2026年8月12日付け)は別の道をとっています。記事によると、合計は選んだ市場にもとづく出品価格の見積もりで、Steamの販売者手数料は自動では引かれません。ステッカーの価格はアイテムの上に表示されるだけで合計には入らず、摩耗値(float)やパターンのプレミアムも足されないそうです(ドップラーのフェーズ名は主な例外)。同じインベントリを、Steam、個別の外部市場、最安値、平均値に切り替えて見ることもできるので、1つのサイトの中でも合計はいくつもあります。
2つのページと、Steam側の資料を並べると、合計を割る場所は6つにまとまります。この節の図は、同じ6つを5行で描いていて、「価格のない品目」と「基準時刻」を最後の1行にまとめています。下の表は、その2つを分けて6行にしたものです。
| 分かれ目 | 読んだ資料で確認できたこと |
|---|---|
| 価格の種類 | 最安の出品、買い注文、販売価格の中央値、別の市場の価格など、何を使うかで変わります。steamdb.comの方法ページは、自分たちの価格が、成立した取引ではなく、いま出ている売りと買いの提示価格(ask と buy order)だと明記しています。薄い出品は、取引が成立する水準から離れていることがあるとも書いています。 |
| 手数料の扱い | steamdb.comのツールは、手数料を引いた合計と引かない合計を分けて見せます。CSDeltaはSteamの手数料を自動で引きません。 |
| 市場と通貨 | 価格表は、steamdb.comが36の市場、CSDeltaが30を超える売り側の出どころです。steamdb.comは、換算した通貨の価格を表示用の推定だと書いています。 |
| アイテムの区別 | 2つとも、アイテム名(market hash name)で価格を合わせます。摩耗値、ステッカー、パターンのプレミアムは合計に入りません(CSDeltaはドップラーのフェーズを例外にしています)。 |
| 価格のない品目 | steamdb.comは相場のない品目を別に並べ、合計は相場のあるものだけを足します。CSDeltaは、その市場に相場がなければ空欄にします。 |
| 基準時刻 | steamdb.comは価格のスナップショットの日付を表示し、日単位で更新すると書いています。最初に読んだとき(UTC 6時35分ごろ)の表示は10月26日、その後に読み直したときは10月27日で、日付は毎日動きます。つまり価格が1日古いことがありえます。 |
2つの合計が違うときは、この6つのうちどこが違うのかを先に探します。2つの合計を平均するのは、質問の違う数字を混ぜることなので勧めません。サイトが6つのどれも書いていなければ、私はその合計を、手数料を引く前の出品価格や提示価格を足した値として読みます。読んだ2ページがどちらもそうだったというのが根拠のすべてで、一般化はできず、私の判断です。
もう1つあります。読んだ2ページのどこにも、取引できない品目やマーケットで売れない品目を合計から外すのかは書かれていませんでした。この欄は、第4節で自分で片づけます。
掛ける価格の選び方:最安の出品、買い注文、中間販売価格

マーケットのアイテムページには、価格が少なくとも3か所あります。英語表示では「for sale starting at」で始まる最安の出品と、「requests to buy at ... or lower」で始まる買い注文、それに「Median Sale Prices」という名前の、週・月・年・通算のグラフです。日本語表示で同じ場所を読むと、「開始価格…から…個出品中」「…以下での購入希望…件」「中間販売価格」(週・月・年・通算)でした。韓国語表示だけグラフの名前が違い、「평균 판매 가격」、つまり平均の販売価格という意味です。英語は中央値で、韓国語は平均ですから、統計量が違うことになります。どちらが正しいのかは、私が開いたページでは決められませんでした。日本語の「中間」は中央値に見えます。ここでは英語の表記を基準にします。価格を問い合わせる公開の応答には、lowest_price、median_price、volumeという3つのフィールドが別々にあります。私が読んだSteamサポートのページに、このフィールドの定義はありませんでした。
3つの価格は、答える質問が違います。最安の出品は、買い手がいま最も安く買える値です。売り手にとっては、出して待つときに競り合う値になります。買い注文の最高額は、いますぐ手放すときに受け取る値に近くなります。マーケットのFAQも、買い注文が売り手の役に立つと説明しています。ほかのユーザーがいくらまで払うかが見えるので、安く出してすぐ売るか、高く出して待つかを選べる、という説明です。中間販売価格は、名前からは済んだ取引にもとづく値に見えます。ただし、読んだページのどれも、中央値の定義も期間も書いていません。そのため、いま売れる値を教えてくれる数字だとは読めません。
3つの値がどれだけ離れるのか、1つ調べました。CS2のDreams & Nightmares Case(日本語表示では「Dreams & Nightmares ケース」)で、ウォン表示の画面と公開の応答を読みました。
| 読んだ値 | 2026-10-27 15:40ごろ(日本時間) | 15:43ごろ |
|---|---|---|
| 価格応答の lowest_price | ₩1,590 | 読んでいない |
| 価格応答の median_price | ₩1,617.64 | 読んでいない |
| アイテムページの最安の出品(その価格の数量) | ₩1,530(1個) | ₩1,580(2個) |
| 買い注文の最高額(その価格の数量) | ₩1,500(84個) | ₩1,500(82個) |
目に留まる点が4つあります。いちばん高い中央値₩1,617.64は、いちばん低い買い注文₩1,500より8%近く高くなっています。この中央値にはウォン未満の小数が付いています。ページの出品と買い注文は、読んだ行がすべてウォン単位の整数でしたから、計算で出した値に見えます。誰かが出した価格なら整数になりそうです。最安の出品は、数秒の間隔で読んだ2か所で違っていました。公開の応答では₩1,590、ページでは₩1,530です。理由は、手元の資料では分かりません。₩1,530には1個しかなかったので、そのあいだに出て売れたのかもしれませんし、2つの応答が別の時点の保存だったのかもしれません。3分後には最安が₩1,580になり、その価格に2個ありました。いちばん上の行は1、2個しかないので、簡単に動きます。
だから、数字を1つ選ばずに、組を作ります。下の端は買い注文の最高額、上の端は最安の出品で、どちらも手数料を引く前の、買い手側の価格です。このケースは₩1,500と₩1,530で、幅は2%でした。中央値は2つの端の外にあったので、範囲には入れず、参考に使うだけにします。中央値がいまの提示価格から大きく離れているなら、最近価格が動いたか、取引の少ないアイテムかもしれません。そういうときは、範囲を広くとります。ただ、その中央値がどの期間のものかは、どのページにも書かれていないので、上がっているのか下がっているのかまでは言えません。
この組が合うのは、個体がすべて同じ商品型のアイテムだけです。マーケットのページはこの種類を、個別の出品は見られず、最安の出品が最高額の買い注文と自動で組み合わされる、と説明しています。スキンは、摩耗値やステッカーで値が分かれるので、名前が同じでも個体が違います。読んだ外部の2ページは、そうしたプレミアムを価格の計算から外していましたから、名前単位の価格だけでは、手元の個体が上なのか下なのか分かりません。高いスキンが数個あるなら、サイトの数字を信じるより、似た条件の出品を自分で2、3件開いて見るほうがよいと思います。そこから出た上下の値を、この記事の計算に入れれば足ります。
手数料は0.85を掛けず1.15で割る

前の節の価格は、すべて買い手側の価格です。マーケットのページに出ているのは、買い手が払う金額だからです。売り手が受け取る額は、そこから手数料を引いた値で、この記事が見積もりたいのはこちらです。手順は3つあります。1つめは、買い手側の価格を決めること。ページに出ている価格は、どれも買い手が払う額です。2つめは、1個あたりの手取りに下りることで、5%と10%の両方がかかるなら、手取り=価格÷1.15です。3つめが、数量を掛けることです。掛け算を最後に回すのには事情があります。SteamVaultsの計算機は、割合の手数料を最小単位に切り下げ、最小手数料を出品1件ごとに別々にかける、という前提を置いています。Steamが同じ方式かどうかは確認できていません。それでも、1個あたりの手取りを先に出してから掛ける順番は、どちらの方式でも大きくは外れません。
マーケットのFAQが書いている手数料は2種類です。Steam取引手数料は、2026年10月27日に読んだ時点で、アイテム価格の5%、最小手数料は0.01ドルです。買い手が払う分で、購入前の確認画面に金額が表示される、とされています。ゲーム別の手数料はゲームの配信元が決めるもので、Team Fortress 2、Dota 2、Counter-Strike 2、Artifactの4つに10%と書かれています。この記事のモデルは、手数料の記事と同じです。両方の手数料がかかると仮定して、買い手の価格を、売り手の手取りに5%と10%を足した値と見ます。FAQは「アイテム価格」が何を指すのかを説明していないので、この読み方はモデルです。steamdb.comの方法説明も同じ読み方で、Steamの売り手は買い手の価格を1.15で割った額を受け取り、約13%が引かれる、と書いています。
掛けるか割るかの違いは、手数料の記事が1件の出品で説明しているので、ここでは短く振り返るだけにします。15%は売り手の手取りを基準にした割合なので、買い手の価格に0.85を掛けると、手取りが低く出ます。買い手の価格を1.15で割るほうが合っていて、100なら85ではなく86.96ほどです。このサイトの計算機が同じモデルで見せる値は86.97です。
この違いが合計に出ると、こうなります。前の節の中央値で100個を計算すると、中央値の合計は₩161,764です。0.85を掛けると約₩137,499、1.15で割ると約₩140,664で、3千ウォン以上違います。この数量は説明用の仮定で、価格は前の節で読んだ値です。1.15で割った値はSteamが出した数字ではありません。5% + 10%のモデルによる計算です。
最小手数料については1点だけ書きます。私が確認できた最小手数料の根拠は、米ドルの0.01ドルだけで、ウォンの最小手数料の単位は見つかりませんでした。そのため、上のウォンの計算は、端数処理を考えない割り算です。ゲーム別の手数料にも1セントの最小を置くというのは、SteamVaultsの計算機の前提で、FAQだけでは確認できません。安いアイテムが何十個もあると、小さな誤差が個数ぶん積み重なるので、範囲は広めにとったほうがいいでしょう。
ここで、このサイトのほかの記事と突き合わせておくことがあります。最安値の記事は、公開価格を、販売フォームが受け付ける入力値や、販売後にウォレットに残る最終額だと決めつけないよう警告しています。この記事の見積もりは、そのどちらも主張していません。公開価格から割り算はしますが、結果は範囲で書き、最後に売却画面で1個を確認します。見積もりに使える材料は公開価格しかなく、売却画面に出る数字は、この記事のどの数字よりも優先します。同じケースの数字にも触れておきます。その記事は2026年8月24日に、Dreams & Nightmares Caseのウォン建ての最安表示を₩2,290と書いていました。この記事が10月27日に読んだ値は₩1,530から₩1,580です。どちらも日付のついた過去の記録で、値動きの傾向を言う数字ではありません。
税金は、このモデルに入れていません。Steam利用規約は、法律で求められる場合に、Steamがマーケット取引の付加価値税などを徴収すると書いています。マーケットのページの下には、適用地域ではすべての価格にVATが含まれるという意味の1行があります(日本語表示では「適用地域においては全ての価格にVAT(付加価値税)が含まれます」)。自分の国で買い手の価格のうち税がいくらなのかは、開いたページに出ていません。税が買い手の価格の中に入っているなら、実際の手取りは、1.15で割った値より低くなるかもしれません。
合計から先に外す品目

外部ページの合計は、アイテム名で価格を合わせて足した値です。読んだ2ページは、インベントリの「取引可能」「マーケット可能」の表示を、合計でどう扱うのかを書いていませんでした。Steam側の決まりははっきりしています。マーケットのFAQによると、売るアイテムを選ぶ画面には、売る資格のあるアイテムだけが出ます。サポートも、アイテムを書き換えて売れるようにはしてくれません。一覧に出ないアイテムは、この見積もりでは0ウォンです。サイトがそこに値段をつけていても同じです。
表示は、アイテムの説明で読みます。Steamのトレードに関するFAQは、アイテムが取引できるかを、インベントリでアイテムを選び、詳細のタグ(Tags)の項目で確かめるよう案内しています。マーケットのFAQは、いつマーケットで売れるようになるかを、インベントリのアイテムの説明で読むよう書いています。この2つの性質は別です。マーケットに出せるかどうかがウォレットの手取りを決め、別のアカウントに渡せるかどうかが取引を決めます。この記事の計算はマーケットでの売却を前提にしているので、マーケット可能の表示を基準にします。取引はできるのにマーケットには出せないアイテムもある、というのは私の推論です。この計算では0ウォンですが、別の市場の価格を使うサイトでは、値がついているかもしれません。合計が割れる理由になりうる、というのは私の推論です。
日付のついた制限もあります。トレードとマーケットの制限のFAQによると、ゲーム内やマーケットで買ったアイテムは、インベントリに表示された日付が来るまで、取引もマーケットでの売却もできません。マーケットのFAQは、Dota 2の時間制ドロップは永久に売れないこと、一部のサードパーティゲームのアイテムは購入後に売却が止まることがあることを加えています。そこで、インベントリを3つのかごに分けます。
| かご | アイテムの説明に見えるもの | 合計への入れ方 |
|---|---|---|
| 売れる(読んだ時点) | マーケット可能で、これから先の日付の表示がない | この表の合計に入れます。 |
| 日付がついている | マーケットで売れるようになる日付が表示されている | 合計から外し、その日以降の行として別に書きます。その日の価格はまだ分かりません。 |
| 売れない | 不可とだけ出ていて、日付がない | 外します。待つ対象には数えません。 |
3つめのかごの根拠は、読んだ資料に、待てば解ける場合が見つからなかった、というだけです。この区分は、取引不可・マーケット不可の記事が、事例つきでもっと詳しく扱っています。
アカウントが止まっていれば、アイテムが無事でも、売れる金額は0ウォンです。Steamガードの期間、新しい端末、パスワードの再設定、認証アプリの削除などの理由と期間は、さきほどの取引不可・マーケット不可の記事がまとめていて、サポートは変更できないと制限のFAQが書いています。アイテムを1つずつ見る前に、アカウントでマーケットでの売却が開いているかを確かめたほうが、時間の節約になります。
保留のページが書いているのは売れる時期のことだけで、価格や金額への影響には触れていません。定義と期間はTrade HoldとMarket Holdの記事にあり、原文は保留のFAQです。
インベントリにある、こうした表示をまとめて見たいなら、SteamVaultsのインベントリチェッカーを使えます。公開インベントリの状態が出て、日付は公開されているアイテムの説明から取っています。ツールのページは、アカウント全体の取引可否や価格は判定しないと明記しているので、価格は、この記事の方法で出します。非公開のインベントリは、読んだ3つのツール(steamdb.com、CSDelta、このチェッカー)のどれも読めないと書いています。
数量を掛ける前に板を見る

サイトは、価格に数量を掛けます。100個持っている人の合計は、最安の出品×100です。ところが、前の節で見たとおり、最安の出品の行にあった数量は、1、2個でした。板(価格ごとの数量の一覧)の上のほうを広げると、掛け算が何を前提にしているかが分かります。次は、15時40分ごろに読んだDreams & Nightmares Caseの上の部分です。
| 出品の価格 | 数量 | 買い注文の価格 | 数量 |
|---|---|---|---|
| ₩1,530 | 1 | ₩1,500 | 84 |
| ₩1,590 | 2 | ₩1,480 | 66 |
| ₩1,600 | 3 | ₩1,470 | 1,377 |
| ₩1,610 | 85 | ₩1,460 | 734 |
| ₩1,620 | 857 | ₩1,450 | 97 |
| ₩1,630以上 | 552,717 | ₩1,440以下 | 2,638,519 |
このケースを100個持っているとします。数量は仮定で、価格は上の表と前の節の応答です。同じ100個でも、計算のしかたでこう割れます。
| 計算のしかた | 買い手の価格の合計 | 1.15で割った手取り |
|---|---|---|
| median_price × 100 | ₩161,764 | 約₩140,664 |
| lowest_price(公開の応答)× 100 | ₩159,000 | 約₩138,261 |
| ページの最安の出品₩1,530 × 100 | ₩153,000 | 約₩133,043 |
| 買い注文へすぐ売る(₩1,500で84個 + ₩1,480で16個) | ₩149,680 | 約₩130,157 |
いちばん大きい値と小さい値の差は12,084ウォンで、中央値の合計の7.5%です。手数料の13%に比べれば小さいものの、無視できるほどではありません。12,084ウォンのうち、どの価格のフィールドを使うかで動く分(中央値の合計と最安の出品の合計の差)は8,764ウォンで、約72.5%です。板の深さが生んだ分は、最安の出品の合計とすぐ売る合計の差の3,320ウォンで、約27.5%(中央値の合計に対しては2.2%)でした。このケースは、見えている上の5行だけで買い注文が2,358個あるので、100個ほどなら、いちばん上の2行でこなせます。1,000個に増やしても、見えている行の中で計算が終わります。₩1,500で84個、₩1,480で66個、₩1,470で850個を合わせると₩1,473,180で、最安の出品×1,000の₩1,530,000より3.7%低い額です。
1つのアイテムを見ただけの結果なので、一般化はできません。板が薄いアイテムなら、同じ計算で深さが生む差は、もっと大きくなるかもしれません。読んだケースのように市場が深いと、どの価格フィールドを選ぶかのほうが大きく効きます。どちらなのかは、アイテムページの上の5行に書かれた数量を見れば、すぐ分かります。
すぐ売るのは、買い注文にぶつかる最も早い道で、最安の出品に置いて待つのは、列に並ぶ道です。マーケットのFAQは、買い注文が出品を選ぶときに、いちばん安いものの中から最も古い出品を選ぶ、と説明しています。この規則どおりなら、同じ₩1,530に100個を出しても、先に出された出品が前に並び、自分の出品は後ろに並びます。「いますぐ買う」にも同じ順番が当てはまるのかは、FAQに書かれておらず、確認できませんでした。1日に何個売れるのかも分かりません。公開の応答にはvolumeフィールドがあり、値は87,152でしたが、読んだSteamのページがこのフィールドの期間も定義も書いていないので、日々の取引量としては読んでいません。この立場は、最安値の記事と同じです。
商品型ではないアイテムには、板の行がそもそもないはずです。FAQが書いているのは、商品型には個別の出品がないという点だけで、行がないというのは私の推論です。個体ごとに別の出品があり、最安の出品は、その中でいちばん安い1個体の値です。価格×数量は、個体が互いに同じときにしか成り立ちません。同じ名前のスキンが何個あっても、摩耗値が違えば、行ごとに別の価格をつけるほうが合っています。
計算結果はSteamウォレット残高

ここまでで出した手取りは、現金ではありません。Steam利用規約は、ウォレットが銀行口座でも決済手段でもなく、前払いの残高だと説明し、ウォレットの資金には現金価値がなく、現金とは交換できない、と書いています。マーケットのFAQも、マーケットの売却代金は引き出せず、ほかのSteamアカウントや銀行、第三者の口座へ移せないと書き、Steamのギフトを買うのには使える、と添えています。この記事の最終的な数字は、Steamの中で使えるお金がこれだけ、という話です。それが誰の役に立つかというと、これからSteamで買いたいゲームがある人にはそのまま役に立ち、そうでない人には使い道が狭くなります。
現金側の数字は、別に求めます。さきほどのsteamdb.comのツールは、合計を3つに分けています。分けた理由は書かれていないので、動機は推測しません。2つめの合計は現金を受け取れる別の市場の価格と販売者手数料を使うので、この記事が扱うSteamマーケットの計算とは市場が違います。3つめは買い注文にすぐ売る額で、どの市場かはページに書かれていません。自分で出した手取りより、サイトの合計がずっと高いなら、そのサイトが別の市場の価格を使っているのではないか、とまず疑います。マーケットの数字と現金の数字がなぜ開くのかは、現金価格の記事が4つの数字に分けて説明しています。その枠でいえば、この記事の結果は、買い手の支払総額から手数料を引いた、売り手の手取りという1つの欄にあたります。
上限もあります。マーケットのFAQは、ウォレット残高(2026年10月27日に読んだ時点で約2,000ドル)と、出品1件の価格(約1,800ドル)に上限を置いていて、いまの残高に売却価格を足した額が上限を超える出品は止められる、と書いています。他の通貨では「それに近い値」とあるだけです。この規則は、出品するときに適用されると読めるため、合計が上限を超えたからといって、売れないと決めつけることはしません。上限の読み方と、利用規約に別にある、24時間のチャージの上限の文は、ウォレット上限の記事が扱っています。FAQが「それに近い値」としか書いていないので、この記事は上限を円やウォンに換算した数字を書きません。
通貨も合計を割ります。マーケットのFAQによると、売り手は自分のウォレットの通貨で出品し、買い手は自分のウォレットの通貨で価格を見ます。通貨が違えば、毎日更新される為替レートが適用されます。Steamの画面で見るウォンの価格が、このレートを通った値かもしれません。外部のサイトがドルの価格を独自のレートでウォンに直して見せることもあるので、steamdb.comの方法説明は、換算した価格を表示用の推定だと明記しています。同じインベントリのウォン建ての合計がサイトごとに違う原因になりえますし、他人が載せたドル建ての画面の数字を、自分のウォン建ての数字と突き合わせてはいけないのも、そのためです。
所得税は、この計算に入っていません。マーケットのFAQは、国によってデジタル取引の課税の決まりが違うこと、所得税の義務を判断する責任は利用者本人にあることを書いています。
見積もりは範囲と時刻をつけて書く

ここまでの手順を1枚にまとめます。行ごとに、アイテム、数量、かご、買い手側の下と上の価格、1個あたりの手取り、行の合計を書き、いちばん上には、価格を読んだ時刻を書きます。下の表は説明のために作ったインベントリです。数量も価格も作り物で、実際の相場ではありません。
| 行 | 数量 | かご | 買い手側の価格(下〜上) | 1個あたりの手取り(÷1.15) | 行の合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| A 商品型のケース | 40 | 売れる(読んだ時点) | ₩1,500〜₩1,550 | ₩1,304〜₩1,348 | ₩52,174〜₩53,913 |
| B スキン1個 | 1 | 売れる(読んだ時点) | 似た出品3件が₩22,000〜₩27,000 | ₩19,130〜₩23,478 | ₩19,130〜₩23,478 |
| C 日付がついたアイテム | 6 | 日付がついている | 合計から除く | なし | なし |
| D マーケットで売れないアイテム | 12 | 売れない | 除く | なし | なし |
| 合計(読んだ時点) | 約₩71,300〜₩77,400 |
合計の上の端は、下の端より8.5%ほど高くなっています。幅を書いておけば、数字が1つのときに感じる、正確そうな印象を避けられます。1つだけ言わなければならないなら、私は下の端を選びます。期待より少なく受け取るほうが、計画を大きく狂わせるからで、これも私の判断です。A行は、前の節のケースのように市場が深いと仮定して、板の深さを別に反映していません。B行は、名前単位の価格ではなく、比べた出品の範囲をそのまま入れました。C行は、日付が過ぎたあとに価格を読み直し、そのとき新しい行として足します。
この表は、価格を読んだ瞬間の記録です。私が読んだアイテムページでは、最安の出品が3分のあいだに₩1,530から₩1,580に上がっていました。steamdb.comの価格表も、日単位で更新されるスナップショットです。だから、表のいちばん上に価格を読んだ時刻を書き、売りに出すと決めた日には、下と上の価格の2列だけを読み直します。数日前の表で、売る価格を決めてはいけません。
最後の確認は、売却画面で1個だけやります。Steam利用規約は、マーケット取引の手数料が取引を終える前に告知されると書き、マーケットのFAQは、購入前の確認画面に手数料が表示されると書いています。同じサイトのマーケット入門の記事は、売却画面が、買い手の支払額と売り手の受取額を別々に見せると説明しています。私はログインしておらず、売却画面を自分で見たことがないので、この部分はその記事に頼っています。売却画面の受取額が、自分の割り算や端数処理の範囲を超えてずれたら、ゲーム別の手数料が10%ではないのかもしれません。FAQがゲーム別の手数料を書いているのは、この4つのゲームだけで、ほかのゲームの手数料は、FAQに載っていませんでした。そういう行は、1.15を使わず、売却画面が見せる数字で計算します。
1個で確認するのには、もう1つ事情があります。マーケットのFAQによると、完了した取引について、払い戻しや取り消しを求める権利はない、と書かれています。出品は、モバイルアプリかメールで確認しないと掲載されず、この確認を切る方法はないと、確認の案内に書かれています。その画面が、価格をもう一度見られる最後の機会です。
次に確認する順番は、こうなります。
1. これまで見ていたサイトの説明ページで、価格の種類、手数料を引くかどうか、市場と通貨、価格のない品目の扱い、価格の基準時刻を探して書き出します。見つからなかった欄は空けておき、その合計は手数料を引く前の数字として扱います。 2. インベントリでアイテムの説明を開き、売れる(読んだ時点)、日付がついている、売れない、に分けます。アカウントでマーケットでの売却が開いているかも、あわせて見ます。 3. 売れる行ごとに、アイテムページで買い注文の最高額と最安の出品、上の5行の数量を読み、時刻を書きます。 4. Team Fortress 2、Dota 2、Counter-Strike 2、Artifactのアイテムは1.15で割り、残りの行は売却画面の受取額で計算します。 5. 合計をウォレットの上限と見比べ、1個だけ売却画面で確認してから、残りを出します。
この記事で確認できなかったことも書いておきます。売却画面は自分で開けていませんし、外部のサイトも2つしか読んでいません。板は、1つのアイテムの2つの時点だけです。税が買い手の価格にどれだけ入っているかも分かりません。手数料率と上限は2026年10月27日に読んだ数字で、FAQは変わることがあると書いています。
