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Steamは暗号資産で払えるのか:ビットコイン決済が終わった理由と、USDTでウォレットに入金する3つのルート

Steamが2017年にビットコイン決済をやめた理由と、USDTでウォレットに入金する3つのルート(決済画面、ウォレットコード、Sack of Gemsを買ってマーケットで売る)の手順、費用、アカウント条件をヘルプから整理しました。

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手元にUSDTがあって、それでSteamウォレットを満たしたい。調べ始めると、Steamは暗号資産に対応していると書くページと、対応していないと書くページの両方が出てきます。この記事では、Valveの公開ページで確かめられたことと確かめられなかったことを分けます。そのうえで、2017年にビットコイン決済が打ち切られた理由と、よく使われる3つのルートで費用と待ち時間がどこに出るのかを整理します。どのルートが安い、速いという結論は出しません。ルートどうしの価格や速度を比べられる数字が手に入らなかったからです。

利害関係を先に書いておきます。この記事はSteamVaultsのブログに載ります。3つのルートのうち1つはSteamVaultsのサービスを通り、運営者が収益を得るのもそのルートだけです。規約が買値と売値の差の目標を掲げ、別建ての取引手数料はないと書いているので、収益はその差から出ていると編集部は読んでいます。サービスについての記述は、どれもサービス自身の画面、規約、リポジトリから読んだもので、第三者による検証ではありません。編集部はこのサービスでウォレットに入金したことも、外部の販売店でコードを買ったこともありません。

根拠は、2026年10月27日に読み、10月31日(協定世界時)に開き直したSteamのヘルプ、ストア、マーケットのページと、SteamVaultsのページです。どれもログインせずに韓国から開きました。SteamVaultsのページは韓国語版で読んでいます。ログインした状態や、日本を含むほかの国から見た画面は違うかもしれません。Valveのヘルプは英語版で読み、日本語版は見ていないので、ボタン名などは英語のまま書きます。図はSteamVaultsが作った説明用のイラストで、Steamの画面を写したものではありません。コードの通貨がウォレットの通貨と違うときの話はギフトカードの通貨制限の記事に、逆向き、つまりウォレットの価値をUSDTで取り出す話はウォレット残高の現金化の記事にあります。

決済画面に暗号資産が出るかどうか

金額ボタンが並ぶSteamの入金パネルと、支払い方法の一覧の代わりに地域ごとの方法は決済の段階でだけ表示されると書いた決済欄を並べたイラスト

これを確かめられるのは、ログインした自分の決済画面だけです。ウォレットのFAQが案内する手順は、Account Detailsから add funds を押し、金額を選んで決済に進むというものです。支払い方法については、今いる地域で使えるものが決済の途中で一覧になる、と一文あるだけでした。ログインせずに開いた入金ページにも、ウォンの金額ボタンが並ぶだけで、支払い方法の一覧はありませんでした。

図の5ドル、10ドル、25ドル、50ドル、100ドルのボタンと、選んだ状態の25.00ドルは説明用の例です。決済欄を空けて「自分のログイン画面で確かめる」と添えたのは、そこに何が出るかを編集部が見ていないからです。一覧に暗号資産がなければ、このルートの前には、取引所でUSDTを法定通貨に替える段階が付きます。その手数料と時間は取引所や国ごとに違い、この記事では調べていません。

2017年にビットコイン決済が終わった理由

2017年12月のSteamニュース記事を模したイラスト。ネットワーク手数料が約0.20ドルから1回20ドル近くまで上がったことと、数日で最大25%の価値下落という2つの数字を強調し、支払い不足、返金か追加送金、手数料の再請求という3段の繰り返しを横に置いている

Valveは2017年12月、Steamニュースに「Steam is no longer supporting Bitcoin」という記事を出し、ビットコインでの支払いをやめました。ページの表示は日本時間と同じ12月7日午前2時25分です。挙げられた理由は、手数料の高さと価値の変動でした。

数字は2つ出てきます。ビットコインのネットワークが利用者に課す取引手数料は、発表の前の週に1回あたり20ドル近くまで上がっていました。Steamがビットコインを受け付け始めたころは約0.20ドルだったそうです。この手数料の額をValveは決められない、とも書かれています。もう1つは価値の下落で、数日のうちに最大25%下がったことがあったといいます。

困ったのは、この2つが支払いの仕組みと重なったときです。記事の説明では、利用者はゲーム代にあたるビットコインと、ネットワーク手数料をまかなうビットコインを一緒に送ります。ビットコインの価値は決まった時間しか保証されず、その間に取引が終わらないと、必要な量が変わります。そうなるとValveは元の支払いを返金するか、足りない分の追加送金を頼みます。どちらでも利用者はネットワーク手数料をもう一度払うことになりました。追加の送金が処理されるあいだに値がまた動けば、もう一度足りなくなることもあります。図の矢印が1段目に戻っているのは、この繰り返しを表しています。

記事の数字だけを借りて、説明用に組み立てた例です。実際の取引記録ではありません。20ドルのゲームを、手数料が20ドル近かったその週にビットコインで買うとします。ゲーム代とほぼ同じ手数料がまずかかります。送金が保証時間を過ぎ、そのあいだに値が下がって支払いが足りなくなれば、返金でも追加送金でも送金がもう1回起き、手数料ももう1回かかります。手数料だけでゲーム代の2倍近くになる計算です。

記事は、この状態に陥る利用者がその年に増えたこと、手数料がここまで高いと返金も追加送金の依頼も現実的でないことを説明し、「it has become untenable to support Bitcoin as a payment option」と結んでいます。ビットコインが合うかどうかは後日あらためて検討するかもしれない、という一文もあります。

この発表が扱うのはビットコインだけで、USDTにもほかの暗号資産にも触れていません。USDTに同じ問題があるかどうかを、この発表から判断することはできません。ただ、コインを使えるお金に替える、あるいはどこかへ送る段階が別に必要になる点は、これから見るどのルートにも残ります。Steamの決済画面を使うなら取引所での売却と出金が、コードやアイテムのルートなら販売店やサービスへの送金が入ります。その費用と時間は、自分の取引所やウォレットの画面で読むしかありません。

残るルートは3つ、お金は一方通行

Steamの決済画面、外部の販売店のウォレットコード、Sack of Gemsを買ってマーケットで売るルートの3枚のカードに、それぞれの手順と問題が起きたときに頼る先を書き、上にウォレットの資金は出金も移動もできないという帯を置いたイラスト

どのルートでも、入れたお金は戻ってきません。Steam利用規約(Subscriber Agreement)はウォレットを銀行口座でも決済手段でもない前払いの残高と呼び、ウォレットの資金に現金としての価値はなく、現金と交換できないと書いています。ウォレットのFAQによると、資金はほかのアカウントへ移すことも、贈ることも、引き出すこともできません。例外として返金を頼めるのは、Steamで直接買った入金分を少しも使っていないとき、14日以内に限られます。

ルート手順問題が起きたときに頼る先
Steamの決済画面決済画面に暗号資産がなければ取引所で法定通貨に替え、Steamで支払うSteamサポートと自分の取引所
外部の販売店のウォレットコード販売店でコインを払ってコードを買い、Steamで登録する販売店の規約。Valveが扱うのは登録だけ
アイテムを買ってマーケットで売るサービスでUSDTを払ってSack of Gemsを買い、トレードオファーを受けてコミュニティマーケットで売るサービスの規約、その次にSteamマーケットのルール

3つ目のルートで売ったお金がウォレットに入るのは、マーケットのFAQが、マーケットでの売買はすべてSteamウォレットで行うと定めているからです。この記事ではその種のサービスの例としてSteamVaultsを取り上げ、同じ仕組みのほかのサービスは調べていません。比べるなら、価格より表の右端の列から始めるほうが早いと編集部は考えます。

ウォレットコードのルートでSteamが受け持つのは登録だけ

コード欄とContinueボタンをSteamが受け持つ部分として示したウォレットコード登録画面と、暗号資産で支払い済み、Steamの外で買ったのでValveは返金できないと表示された外部販売店の注文カード、販売店に聞く4つの質問を並べたイラスト

コードを買う前に、販売店から文書で答えをもらっておく質問が4つあります。

1. コードはどの通貨で発行されたものか。 2. 入金を確認したあと、いつ、どんな方法でコードを渡すのか。 3. 登録できなかったときや使用済みと表示されたときに返金するか、その条件は何か。 4. コインの送金を間違えたり遅れたりしたとき、どこに連絡すればいいか。

図の右側の注文カードがこの4つを並べたものです。注文番号48213は架空の番号で、「Paid in crypto」(暗号資産で支払い済み)と「Bought outside Steam: Valve can't refund」(Steamの外で購入、Valveは返金不可)の2枚の札が付いています。

なぜ販売店の規約がそこまで大事なのか。Valveが販売店について書いていることは多くありません。ウォレットのFAQは、買ったコードが本物か不安なら購入元に聞くよう勧めています。返金ポリシーは、Steamの外で買ったものは返金できないとし、第三者から買ったSteamウォレットカードを例に挙げています。コードが登録できないときは、販売店側の有効化に数時間かかることがあるそうです。数時間たっても通らなければ、カード裏面全体の鮮明な写真かスキャンを、それと合うレシートと一緒にサポートへ送るよう書かれています。ただしレシートに直接印刷されたコードはサポートでは対応できない、とはっきり断っています。編集部はこの案内を、店頭で売られる実物のカードを前提にしたものと読んでいます。オンラインで受け取ったコードには、撮影するカード裏面も、その種のレシートもないかもしれません。この3つの記述を合わせると、Steamの外で買ったコードを守ってくれるのは販売店の規約くらいしか残らない、というのが編集部の判断です。Valveがそう書いているわけではありません。

登録の操作そのものは短く済みます。ウォレットのFAQのとおり、ログインしてコード登録ページを開き、Steam Wallet Codeの欄にコードを入れてContinueを押すと、その額が残高に加わります。登録ページは、ギフトカードとウォレットコードはSteamで買えるものすべてに使える商品券のようなものだと説明しています。

同じページには、どこでコードを買えるのかという問いもあります。ところが、その下にあったのはSteamのデジタルギフトカードへ進むボタンだけで、ほかの販売店の名前はありませんでした。この記事も、暗号資産でコードを売る販売店の評価や価格、手数料は載せていません。販売店の画面で時刻を記録して読んだ値しか載せない方針です。

Steamが直接送るデジタルギフトカードもありますが、支払いは結局Steamの決済画面で行います。ギフトカードのページによると、受け取る側にはメールとSteamの通知が届き、承認するとウォレットに入ります。手元のウォレット残高では買えません。国によっては送ることも受け取ることも制限され、その場合は決済時と受取人を選ぶときに表示されます。まれにマーケットの制限がかかることがあり、そのときは承認の前に警告が出るそうです。家族や友人に買って送ってもらい、自分はUSDTで返す、という形も仕組みのうえでは考えられます(説明用の例です)。ただ、その精算はValveの案内の外にあります。

もう1つ、ウォレットのFAQには、Steamが店頭のギフトカード販売を終えることにし、2026年末までにすべての小売店で在庫がなくなる見込みだと書かれています。手元のカードは各地の法律の範囲で引き続き使え、デジタルギフトカードの提供は続きます。この決定がオンライン販売店のコード供給にどう響くかは、文書にはありません。待ち時間についても、文書で確かめられるのは店頭カードの数時間までで、オンライン販売店がコードを渡すまでの時間はわかりませんでした。

アイテムのルート:5段階のうち最後の2つはサービスの外

Polygon PoSでのUSDT入金と1から3回の承認、30秒の見積もりでのSack of Gems購入、トレードオファーの承認、マーケットへの出品、ウォレットへの反映の5段階を並べ、最後の2段階を自分とSteamの分担と示し、下にSack of Gemsが入ったトレードオファーのカードを置いたイラスト

この節は、SteamVaultsの購入ページ、入金ページ、入金見積もり画面、規約を読んでまとめたものです。使ってみた経過は入っていません。並びはページに書かれている順番のままです。

最初に名前の食い違いを片づけます。購入ページの題名には、Steamウォレットへの入金という言葉が入っています。ところが本文の1行目は、Steamウォレットに直接入金されるわけではない、という説明です。ウォレット残高にしたいなら、受け取ったSack of GemsをSteamマーケットに自分で出品して売る必要があり、実際の金額と完了の時期はSteamの手数料、制限、需要しだいだと続きます。この記事は本文のほうに従います。

段階誰がやるかページに書かれていること時間について書かれていること
1. USDTを入金自分ネットワークはPolygon PoS、サイトが取る入金手数料はなし1〜3回の承認(コンファメーション)のあとに残高へ反映。1回の承認にかかる時間は書かれていない
2. Sack of Gemsを購入自分SteamでログインしてトレードURLを入力。在庫と有効な見積もりがあるときだけ買える見積もりの合計額が30秒間固定される。処理時間のことではない
3. トレードオファーを承認サービスのボットが送り、自分が承認承認するまでインベントリには何も入らないオファーが届くまでの時間は書かれていない
4. マーケットに出品して売る自分サービスではなく自分で行う期間の約束はない。保留とアイテムの日付は次の節で
5. ウォレットに反映Steam売上はウォレットに残るマーケットのFAQに一つに決まった時間はない

表の右端を足し算しても、全体の所要時間は出てきません。全部でどれくらいかかると言うところがあれば、どの段を足した数字なのかを聞いたほうがいい。編集部が読んだサービスのページには、速さを約束する文はありませんでした。4段目の出品のやり方はマーケットでアイテムを売る方法の記事に、売れたのに5段目の売上がウォレットに見えないときは売上の保留についての記事にまとめてあります。

図の下半分は、SteamVaultsのボットから届くトレードオファーの例です。相手側にSack of Gemsが3つ並び、こちらから出すアイテムの欄は空になっています。3という数は説明用で、実際の数量は買った分です。出すものが空であること、送り主、アイテム、数量は、承認の前に自分の目で確かめてください。図で1〜3段目にサービス、4〜5段目に「You + Steam, not the service」(自分とSteam、サービスではない)と札が付いているのは、この分担を示すためです。

1段目で気をつけたいのはネットワークです。規約は、間違ったウォレットアドレスや対応していないネットワークに送られた資産について責任を負わないとしています。手元のUSDTが別のネットワークにあるなら、Polygonへ移す段階がもう1つ増えます。その費用と時間は取引所ごとに違い、この記事では確かめていません。

止まる場合、失敗する場合も書かれています。価格、在庫、トレードURL、アカウントの確認のどれかを通らなければ決済は進まず、エラーが表示されます。受け付けた購入が返金扱いになると、ロックされていたUSDTは使えるサイト残高に戻ります。規約によると、認証が確認されていない、取引が制限されているといったSteam側の理由で取引が失敗した場合は自動で取り消され、残高は変わりません。一方で、Steam上で成立した取引は確定で、SteamVaultsは取り消せないとも書かれています。1回の取引で受け取れる数量には上限がある、と購入ページは案内しています。

サービスが動いているかどうかも別に確かめる必要があります。リポジトリの韓国語の画面文言には、入金ボットの点検中で見積もりを出せないという案内と、USDTの入金を一時停止しているという案内が入っています。つまり、この画面は止まっていることがありえます。入金する前に、入金見積もり画面で見積もりが実際に出るかを見ておいてください。

サービスのページの下部には、SteamVaultsはValveやSteamとは関係のない独立したサービスで、すべての取引はSteamの保留とポリシーに従う、という文があります。4段目と5段目は、サービスが保証する範囲に入っていません。その範囲が自分のアカウントで開いているかどうかが、次の節の話です。

入金の前に、自分のアカウントがマーケットを使えるか確かめる

制限付きアカウントでないこと、7日より前の購入、15日間有効なSteamガード、7日以上使っているモバイル認証、最近の新しい端末やパスワード再設定がないことの5行の入金前チェックリストと、取引・出品の可能日が表示されたインベントリのアイテムカードを並べたイラスト

アイテムのルートでは、USDTは2段目でもうSack of Gemsに変わっています。それがウォレット残高になる4段目は、自分のSteamアカウントが条件を満たしていないと開きません。条件を欠いたままSack of Gemsを受け取っても、ウォレットのお金には替えられない。だから編集部は、この確認を入金より前に済ませることを勧めます。同じ条件をもっと詳しく扱ったのがマーケットの制限付きアカウントの記事です。

1つ目は制限付きアカウント(Limited User Account)です。Steamは、Steamでの支出が5米ドルに届かないアカウントを制限付きとして扱い、マーケットの利用や、ジェムのようなコミュニティアイテムのトレードができないと案内しています。そうなると、Sack of Gemsをトレードオファーで受け取る3段目から引っかかるかもしれません。5ドルに数えられるのは、5ドル相当以上のウォレット入金、5ドル相当以上のウォレットカード、ゲームやギフトの購入です。ギフトやデジタルギフトカードを受け取ったこと、売ったアイテムの代金を使ったことは数えられません。支出は米ドルで記録され、米ドル以外のウォレットならその日のレートで換算されます。

2つ目はマーケットの利用資格です。マーケットのFAQによれば、7日より前で1年以内の成功した購入があり、Steamガードが15日間有効になっている必要があります(図ではここに「check」の札を付けています)。トレードとマーケットの制限についてのヘルプは、ウォレットへの入金、ゲーム、DLC、ソフトウェアの購入はこの条件を満たし、店頭で買ったCDキーの有効化とギフトの購入は満たさないとしています。ところが、コードを登録して満たしたウォレットが「ウォレットへの入金の購入」に数えられるのかは、どちらのページにも書かれていません。コードだけでウォレットを満たしてきたアカウントなら、先にSteamサポートに聞いたほうがいいと考えます。

3つ目は最近の変更です。ヘルプが挙げる期間を集めると次のようになります。

最近やったことトレードとマーケットにかかる制限
初めて認証する端末でログインしたその端末で7日間トレードとマーケットが使えない。モバイル認証を7日より長く使っていれば対象外
メールでのSteamガードを有効にしてから15日たっていない15日間マーケットが使えない
モバイル認証を外した15日間トレードとマーケットが使えない
ヘルプサイトかサポート経由でパスワードを再設定した5日間。2か月以上使っていなかったアカウントなら30日間。設定画面から変えた場合は対象外
確認していないクレジットカードかPayPalでウォレットに入金したそのお金をマーケットで使うには3日待つ。カードは確認ツールで認証できるが、PayPalは認証できない
モバイル認証を新しく追加した最初の7日間に作ったトレードに最大15日の保留が付くことがある

ヘルプは、これらの制限はSteamサポートでも変えられないと明言しています。トレードとマーケットの保留についてのヘルプによると、過去7日間モバイル認証で守られていなかったアカウントでは、出ていくアイテムが最大15日保留されます。マーケットに出したアイテムも、出品してからマーケットに並ぶまで保留されることがあります(マーケット保留)。2つの保留の違いはトレード保留とマーケット保留を分けた記事にあります。ただ、このヘルプは保留をアカウントから出ていくアイテムにかかるものとして説明しています。ボットが送ったトレードを自分が受け取るときにも同じ保留がかかるのかは、その文だけではわかりません。

4つ目はアイテムに付く日付です。マーケットのFAQは、ゲーム内やマーケットで買ったアイテムは、アイテムに表示された日付までトレードや出品ができないことがあると書いています。受け取ったSack of Gemsをインベントリで選び、Tradable/Marketable After(取引・出品可能になる日時)の表示を自分で見てください。図のカードにある2026年11月12日7時(GMT)は見本の日付です。原因ごとの説明はアイテムがトレードや出品できない理由の記事にあります。

マーケットが使えない状態で、もうSack of Gemsを受け取ってしまったらどうなるか。SteamVaultsの規約は、Sack of GemsをUSDTのサイト残高で買い取る機能をサービス内容に入れています。ただ、保留の案内ページによると、Steamでトレード可能と表示されたSack of Gemsしか見積もりの対象にならず、その機能が開いているかはその時の見積もりでしかわかりません。買値と売値のあいだには差があるので、売り戻せば元が取れると考えないほうがいいでしょう。アカウントの状態をまとめて見たいなら、サービスの取引準備チェックの画面が、Steamでログインしたあとにアカウントの制限と保留の兆候を自動で確認すると案内しています。これも運営者側の画面なので、最終的な判断はSteam自身の表示で行ってください。

費用はどこで生じ、見積もり画面の節約率は何と比べているか

目標額20.00米ドルの入金見積もりパネルのイラスト。開いた比較欄の3列のうち、カード列に3%の上乗せを仮定した20.60米ドルの札が付き、節約率は自分のルートではなく20.00米ドル×1.03と比べた値だという注記がある

3つのルートの費用を一列に並べて比べられる資料は見つかりませんでした。この節では、ルートごとに費用が生じる場所と、その大きさを文書が語っているかどうかだけを見ます。

Steamの決済画面。決済画面で払った額がそのままウォレットに入ります。その手前の両替と出金の費用は取引所の話で、確かめていません。ウォレットのFAQによると、新しい資金はたいてい自動で表示され、購入から2時間を過ぎても表示されなければサポートに問い合わせるよう書かれています。2時間は問い合わせを始める目安で、処理速度の約束ではありません。

アイテムのルート。費用は4か所で生じます。

  • 送金。入金ページはサイトが取る入金手数料はないと表示しています。自分の取引所やウォレットが出金時に取る費用は、そちらの画面で確かめる必要があります。
  • サービスの価格差。規約と仕組みの説明ページは、買値と売値の差の目標をSack of Gems1個あたり0.005 USDTとし、在庫の原価と必要な準備金のせいで実際の差はもっと大きくなりうること、確定前に表示された見積もりが適用されることを書いています。別建ての取引手数料はないそうです。保留の案内ページは、この差がSteamの参考相場との差とは別物だと断っています。つまり0.005 USDTは自分が払う費用の全部ではありません。自分が買った値段とマーケットで受け取る額の差はこの目標値の外にあり、この記事にはその大きさを言う根拠がありません。このサイトのMann Co.の鍵についての記事に出てくるリスク調整前の2%の基本スプレッドは、初期設計の出発点として書かれた値で、その記事もいつでもその見積もりを出すとは約束していません。今の規約にある目標は0.005 USDTなので、この記事は規約に従います。
  • マーケット手数料。マーケットのFAQは、Steam取引手数料を5%(最低0.01米ドル)とし、この手数料は購入者が払い、購入前の確認画面に表示されると書いています。ゲームごとの手数料としては、Team Fortress 2、Dota 2、Counter-Strike 2、Artifactの10%が挙がっています。Sack of GemsはSteamコミュニティアイテムで、この4つには入らず、FAQにはSack of Gemsにかかるゲーム手数料の記載がありません。マーケットの商品ページもSack of Gemsを、ジェム1,000個分の、注文で売買されるコミュニティアイテムとして載せています。出品画面には購入者が払う額と自分が受け取る額が別々に出るので、売る直前のその画面を基準にしてください。マーケット手数料計算ツールも、最終確認画面を基準にするよう案内しています。誰がどの手数料を払うのかはSack of Gemsの取引手数料の記事が詳しいです。
  • すぐ売るか、待つか。マーケットのFAQは、購入注文を見て低い値段ですぐ売ることも、高い値段で出して待つこともできると説明しています。受け取った時点と売れた時点のあいだに値段は動きうるし(Sack of Gemsの価格の記事)、成立したマーケット取引は取り消しも返金もできません。

ここからはSteamVaultsの入金見積もり画面の話です。欲しいウォレット額を入れると、払うUSDTと、約(≈)の印が付いたウォレット入金の見込み額が出て、その下に節約率の行と、閉じた「Payment comparison」(支払いの比較)があります。開くと、カードでの直接入金(推定)、Steamマーケットで直接、当サービスのUSDTの3列が並びます。カードの列には、カード入金に3%の上乗せがかかると仮定した計算で、固定の手数料ではなく、実際の費用は国や支払い方法で変わる、という注記が付いています。

リポジトリの計算コードを読むと、節約率が何を測っているかがはっきりします。カードの列は、入力した目標額に1.03を掛けた値です。節約率は、その値と払うUSDTの差を、カードの列で割ったものです。図の数字で追ってみます(説明用の例です)。目標に20.00米ドルを入れると、カードの列は20.00×1.03で20.60米ドルになります。節約率は、この20.60米ドルと払うUSDTを比べた値です。ウォレット入金の見込み額が20ドルより少なく出ても、カードの列は20ドルを元に計算されます。図ではUSDTの額と見込み額を横線で空けてあります。そこに入る数字は見積もりの時点でしか決まらないからです。

真ん中の「Steamマーケットで直接」の列も、同じコードで読めます。金額は、同じ量のSack of Gemsをマーケットで買うときに購入者が払う参考価格の合計で、横の手数料後の割合は、その合計からウォレット入金の見込み額まで目減りする分です。要するにこの列は、マーケットの購入者が払う額と、自分が売ったあとに受け取る額の距離を見せているだけで、USDTの支払額と並べてどちらが安いと比べる値段ではありません。この記事で調べた範囲では、USDTでマーケットから直接買う方法も見つからなかったので、読者が選べる選択肢でもありません。3列のうちUSDTの数字がいちばん小さく見えても、それは別々のものを測った数字を一行に並べた結果です。

この記事が画面の節約率を、暗号資産ルートが安い根拠として使わない理由はここにあります。3%はサービスが決めた仮定で、Steamが発表した数字でも、自分のカードの実際の費用でもありません。この画面を判断に使うなら、3つを入れ替えてください。基準線は、3%の仮定の代わりに、自分が実際に使う別の方法の総費用にします。たとえば取引所で替えたお金でSteamの決済画面から払う場合の総額です。ウォレット入金の見込み額は、マーケットで売れたと仮定した値なので、確定額として読まないこと。USDTをPolygonへ移す費用と時間、前の節のアカウント条件と保留は画面の外にあるので、自分で足します。

ウォレットの通貨、利用資格、上限

通貨は1つという札が付いたSteamウォレット残高、新しい出品が2,000米ドルの上限を超えて出品できなくなる残高のバー、別の通貨のギフトコードに疑問符を付けたカードを並べたウォレット画面のイラスト

Steamウォレットが持つ通貨は1つだけです。ウォレットのFAQによると、一度もウォレットを持ったことのないアカウントは通貨を決めるために住所を聞かれることがあり、ウォレットがあれば残高の多少にかかわらずその通貨で入金されます。コードのルートではコードの発行通貨が問題になり、図の右のカードがその疑問符です。詳しくは冒頭で挙げたギフトカードの通貨の記事に任せます。アイテムのルートでは、マーケットのFAQのとおり、売り手は自分のウォレットの通貨で出品し、売上もその通貨で受け取ります。マーケットに自分の通貨が出てこないのは、たいていウォレットに一度も入金していないせいだそうです。初めてウォレットを使うアカウントは、先に1つ目か2つ目のルートで入金しておく必要があるかもしれません。

サービスにも利用資格があります。規約が求めるのは、18歳以上であること、暗号資産の売買と保有が合法な地域に住み、制裁対象の地域にいないこと、Steamの規約を守っているアカウントの実際の持ち主であることです。VAC BAN、トレード制限、コミュニティBANがあると、利用の停止や解約になることがあります。自分の国で暗号資産の取引が合法かどうかは、自分で確かめるしかありません。

上限はウォレット残高の上限の記事にまとめてあります。利用規約は、24時間のあいだにウォレットにある額と使った額の合計を2,000米ドルか現地通貨の相当額までとし、超えた入金は使用が減るまで反映されないことがあるとしています。マーケットのFAQは、残高を約2,000米ドルまでに抑え、それを超えることになる出品を止め、1件の出品は1,800米ドル前後までとし、同じ人の全アカウントの残高を合算すると書いています。図は、1,250.00ドルの残高に新しい出品を足すと2,000米ドルの線を越え、「Listing blocked」(出品不可)になる様子です。1,250.00ドルは説明用の数字です。上限を超えた状態で登録したコードがどうなるかはどこにも書かれていないので、大きな額は分けて入れるほうがいいと考えます。

払う前に、順番に確かめること

決済画面を開く、ウォレットの通貨と残高を控える、マーケットの条件を確かめるといったお金の動かない確認から、見積もりの表示確認、少額での試しと時刻の記録、販売店の条件を文書でもらう、というお金が動く段階まで続く6項目の番号付きチェックリストのイラスト

ルートを選ぶ基準は、どれが優れているかより、自分のアカウントの状態、ウォレットの通貨、販売店を信用できるか、マーケットで自分で売る手間を引き受けられるか、のほうにあります。下の順番は、上にあるものほどお金を使う前に終えられます。図では3番と4番のあいだに「No money moves above this line」(この線より上ではお金は動かない)という線を引きました。

1. ログインした自分の決済画面を開き、支払い方法の一覧を見る。暗号資産があるかどうかで、1つ目のルートは決まります。 2. ウォレットの通貨と残高を控える。ウォレットのFAQによると、ログインすると残高は画面右上、プロフィール名の横に表示されます。 3. 前の節のアカウント条件を一つずつ確かめる。1つでも引っかかれば、アイテムのルートは日付が過ぎるまで待ちます。 4. アイテムのルートなら、入金見積もり画面で見積もりが出るかを見て、3%の仮定の代わりに自分の別の方法の総費用と比べる。 5. 最初は少額で一度通してみて、入金、トレードオファー、インベントリの日付、出品、売却、ウォレットへの反映の時刻を記録しておく。オファーは承認の前に、送り主、アイテム、数量を確かめます。コツはSack of Gemsを売る前の確認の記事とトレードURLの共有の安全性の記事にあります。少額で試すのは編集部の勧めで、文書にそう書かれているわけではありません。 6. コードのルートなら、販売店から4つの答えを文書でもらい、コードを受け取ったら登録の前に通貨を見る。

この記事で確かめられなかったことも残しておきます。ログインした決済画面に暗号資産が出るか。コード販売店の価格と信頼性。取引所の手数料。サービスの処理時間。Sack of Gemsをマーケットで売ったときに実際に差し引かれる額。コードで満たしたウォレットがマーケットの購入条件に数えられるか。トレードで受け取ったSack of Gemsに別の制限が付くか。どれか1つが違えば結論が変わることがあります。入れた残高は戻らないので、まず必要な額を決めてください。