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Steamのコミュニティマーケットが使えないアカウント、待てば解ける制限と自分で満たす条件の見分け方

Steamのアカウントがコミュニティマーケットを使えないとき、表示の理由が待てば解けるものか、5ドルの支出や7日〜1年の購入のように自分で満たすものか、禁止のように自分では解けないものかを、ヘルプで確かめた範囲で整理しました。

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出品しようとしても、買おうとしても先へ進めない。アイテムを替えても同じで、アカウントそのものがコミュニティマーケットを使えないという表示が出る。この記事は、その状態になった人が表示の理由を読んで、次にどう動くかを決めるためのものです。待っていれば解けるのか。5ドルの支出や新しい購入のように、自分で条件を満たさないと解けないのか。それとも自分ではどうにもならないのか。理由ごとに答えが違います。

マーケットの手数料、販売価格、ゲームごとのアイテムの決まりはここでは扱いません。

根拠はSteamサポートの英語版のヘルプです。取引とマーケットの制限のページ(Trading and Market Restrictions)、制限付きユーザーアカウントのページ(Limited User Accounts)、コミュニティマーケットのFAQ、取引とマーケットの保留のページ、モバイル認証のヘルプ、Trade Protectedのアイテムのページを使いました。2026年10月31日に読んだ内容を基準にし、11月1日(日本時間)に主要なページを私が開き直して、同じ内容であることを確かめています。日本語版のヘルプとSteamの日本語表示は見ていないので、制限の名前や画面の文言は英語のまま書きます。マーケットの利用資格を確かめるページ(eligibility check)は、ログインせずに開くとマーケットのトップが出るだけで、制限のかかったアカウントに何が表示されるのかは確認できませんでした。画面の文言を引くところでは、Steamのフォーラムに利用者が書き写したものだと断っています。図はこの記事のために作った画面の模型で、Steamの実際の見た目とは違うことがあります。

アカウント全体の制限とアイテム一つの制限

Community Marketの画面に、フォーラムの投稿で報告された文言だと断ったうえで赤い表示「Your account is currently unable to use the Community Market.」を置き、その下に7日間Steam Guardで守られていない端末からのログインという番号付きの理由の行と、例の日付を入れた番号付きの日付の行を並べた模型図

出品画面でアイテムを選ぼうとして、特定のアイテムだけが一覧に出てこない。それならアイテムの側の問題である見込みが高いです。マーケットのFAQによると、売るときに一覧に出るのは出品できるアイテムだけで、Steamサポートがアイテムを売れる状態に変えることもできません。ゲーム内やマーケットで買ったアイテムは、インベントリのアイテムに書かれた日付まで取引も出品もできない、と制限のページにもあります。この場合は取引不可・マーケット不可の記事を見てください。

ここで扱うのは、どのアイテムを選んでもマーケットの機能そのものを断られる状態です。制限のページは、理由はふつう、取引を始めようとしたときかマーケットで何か操作しようとしたときに表示される、と書いています。マーケットの仕組みから知りたい人は、先にコミュニティマーケットの基本の記事を読むと話が早いと思います。

紛らわしいものが二つあります。一つはウォレットの残高です。マーケットのFAQによると、ウォレットの残高と出品価格の合計が2,000ドルの上限を超えると、出品ができません。アカウントの制限とは別の話で、分けて売る順番はウォレットの上限の記事にあります。もう一つはデジタルギフトカードです。まれに、受け取るとマーケットの制限がつくことがあり、その場合は受け取る前に、制限がつくことと終わる日をSteamが知らせる、と制限のページは書いています。

表示の文言は、ログインした画面を私が見られないので、利用者の投稿に頼ります。2021年のSteamのフォーラムで、ある利用者は赤い文字で「Your account is currently unable to use the Community Market.」と出たと書いています。2016年のフォーラムに貼られた通知には、理由が1行と、「If nothing further occurs to restrict your access, you'll be able to use The Community Market on」に日付が続く文がありました。どちらも利用者の投稿なので、いまの画面が同じだとは言い切れません。それでも、理由の行と日付の有無を最初に読むという順番は、ヘルプの説明とも合っています。

図はこの二つの投稿をもとに組んだ模型です。右上の「Wording as reported in Steam forum posts」は、文言がフォーラムの投稿で報告されたものだという断り書きです。1番の理由の行「Logging in from a device not protected by Steam Guard for 7 days」は、7日間Steam Guardで守られていない端末からログインした、という2016年の投稿にある理由です。2番の日付の行「If nothing further restricts access, Market use returns on Nov 8, 2026」は、ほかに制限が加わらなければその日にマーケットが使えるようになる、という意味で、2026年11月8日は説明のために作った例の日付です。

理由ごとの解け方の一覧

Trading and Market Restrictionsのページを模した画面に、待てば解ける列(新しい端末7日、Steam Guardを有効にして15日、認証の削除15日、パスワードの再設定5日か30日、取引の取り消しの開始30日)、条件を満たす列(制限付きアカウントは5ドルの支出、7日から1年の購入は買って待つ、未認証のカードやPayPalは認証か3日)、自分では解けない列(取引禁止は一時か永久、コミュニティ禁止、VAC禁止はCS2のみ)を並べ、Steamサポートはマーケットの制限を変えられないという注記を添えた模型図

制限のページの冒頭には、制限の種類が14の見出しで並んでいます。最初のTrade or Market Holdは、取引やマーケットの利用を妨げないとページ自身が書いているので、ここでは外します。Mobile Authenticator Addedも表に入れていません。メールのSteam Guardで守られていたアカウントなら、認証を追加しても取引やマーケットを止める新しい制限はつかず、何も守られていなかったアカウントならSteam Guardを最近有効にした扱いで15日止まる、とページは書いています。どちらも表のほかの行で説明がつきます。

残りを解け方で並べ直したのが次の表です。期間はどれも2026年10月31日に読んだヘルプの値で、移行の2日だけはモバイル認証のヘルプから取りました。

理由(ヘルプの見出し)解け方ヘルプにある期間や条件止まる範囲
Newly Authorized Device待つその端末で7日。7日以上認可されているほかの端末は使えるその端末での取引とマーケット
Steam Guard Only Recently Enabled(メールのSteam Guardを最近有効にした、または無効にして有効にし直した)待つ15日マーケット
Mobile Authenticator Removed待つ15日取引とマーケット
モバイル認証を新しいスマホへ移した待つ2日取引とマーケット
Recent Password Reset(忘れたパスワードの再設定)待つ5日。2か月を超えて動きのなかったアカウントは30日取引とマーケット
Recently Cancelled An Accepted Trade待つ7日取引
Trade Protectedの取引の取り消しを始めた待つ取り消しを始めたアカウントだけ30日取引とマーケット
Newly Added Payment Method(未認証のクレジットカードやPayPal)待つか、カードを認証する3日。カードの認証が済めば解除マーケットでの購入(マーケットFAQの書き方ではマーケットの利用)
Steam Guard Not Enabled自分で有効にしてから待つ有効にしてから15日取引とマーケット
Limited User Accounts自分で満たすSteamストアで累計5ドル(USD)以上の支出マーケットと、コミュニティアイテムの取引
No Purchase Older Than 7 Days自分で満たしてから待つ7日より古く、1年を超えない購入が1件マーケット
Current Trade or Community Ban自分では解けない一時的か永久取引。マーケットも使えないことがある
VAC Ban(クールダウンとオーバーウォッチの禁止を含む)VAC禁止はサポートも解除できないヘルプに期間の記載はない。クールダウンはもともと一時的なものCS2のストアとCS2アイテムの取引。マーケットを止めるとは書かれていない

図はこの表を三つの列に縮めたものです。上の「Steam Support › Trading and Market Restrictions」は、もとにしたヘルプのページの名前です。左の列「Wait it out」には「Timer」の札があり、New device 7 d、Steam Guard turned on 15 d、Authenticator removed 15 d、Password reset 5 / 30 d、Trade reversal started 30 dが並びます。真ん中の「Meet a condition」は「Your action」の札で、Limited accountはspend $5、Purchase 7 d – 1 yr oldはbuy + wait(買って待つ)、Unverified card / PayPalはverify / 3 d(認証するか3日)です。右の「Not lifted by you」は「No timer」の札で、Trade banはtemp / perm(一時か永久)、Community banは期間の欄が線だけ、VAC banはCS2 onlyです。下の「Steam Support cannot modify Market restrictions」は、アカウントがどんな経緯で制限されたかにかかわらず、Steamサポートは取引やマーケットの制限を変更できない、という制限のページの一文から取りました。問い合わせで縮めてもらう道は、はじめからほぼないと考えておくのがよさそうです。

表を読むときに取り違えやすいところを書いておきます。

待つ列の制限も、待っているあいだに設定を触ると数え直しになります。Steam Guardを無効にして有効にし直せば15日がまたつきます。ブラウザのCookieを消したりSteamを入れ直したりすると、その端末は新しい端末に見えます。

自分で満たす列の二つは名前が似ていて、よく混ざります。5ドルはアカウントがこれまでに使ったお金の合計で、購入の条件のほうは特定の1件の日付です。初めて5ドルを使った日に5ドルの条件は満たせても、購入の条件はその購入が7日を超えるまで残ります。この二つは次の二つの節で別々に見ます。

理由が重なったときの計算は、ヘルプに書かれていません。2016年の通知が「If nothing further occurs」という条件をつけていたことから、新しい理由が加われば日付が後ろへずれることがありうる、と私は推測しています。文書の裏付けはないので、日付には余裕を見てください。

右端の止まる範囲の欄は、マーケットが開くのを待たずに取引でアイテムを渡せるかを決めるときに使います。ヘルプの書き方から私が読み取ったところでは、購入記録の条件と決済手段の3日はマーケットだけを止める理由で、取引には触れていません。この場合、袋詰のジェムをトレードオファーで買い取る相手に渡す道は、文書の上では開いています。SteamVaultsもトレードオファーで袋詰のジェムを買い取る相手の一つです。渡す前の確認は袋詰のジェムを売る前の記事にまとめてあります。ただし取引のほうにも、モバイル認証を使っている期間しだいで別の保留がつくことがあります。制限付きアカウントは事情が違い、トレーディングカードやブースターパック、ジェムといったコミュニティアイテムの取引まで止まるので、この道も閉じています。

制限付きアカウントと5ドルの支出

Limited user accountと書かれてMarket lockedの札が付いたアカウントの画面に、5.00ドルのうち3.20ドルまで進んだ例の支出バーと、数えられるもの(Wallet funds、Store game、Wallet card、Gift bought in store)の緑の札、数えられないもの(Market sale funds、Gift received、Retail key、Free game)の赤の札を並べた模型図

英語のヘルプではLimited User Accountsと呼ばれる仕組みで、この記事では制限付きアカウントと書きます。スパムやフィッシングに使われるのは、ゲームもアイテムもウォレットの残高も買ったことのない捨てアカウントが多いので、Steamで5.00ドル以上使うまで一部の機能を閉じておく、という説明です。閉じる機能の一覧には、Steamマーケットへの参加と、トレーディングカードやブースターパック、ジェムなどのSteamコミュニティアイテムの取引が入っています。このアカウントで袋詰のジェムを手放したいなら、マーケットでの出品も取引での受け渡しも止まっている前提で考えることになります。

自分のアカウントがこれに当たるかの手がかりも、同じ一覧にあります。フレンドの申請を送れない、プロフィールのレベルが0で止まる、フレンド以外にプロフィールを見せられない、SteamのWeb APIを使えない。マーケットと一緒にこうした機能もそろって使えないなら、セキュリティの待ち時間よりこちらの理由を先に疑う、というのが私の見立てです。

数えられる支出と数えられない支出は、ヘルプがかなり細かく分けています。

  • 数えられるもの:ウォレットへの5ドル相当以上の入金、Steamストアでの5ドル以上のゲームの購入、5ドル以上のSteamウォレットカードの登録、Steamストアでの5ドル以上のギフトの購入。
  • 数えられないもの:店頭で買ったゲームの有効化、無料の体験版、Steam以外のゲームのショートカットの追加、マーケットでアイテムを売って得たお金での支払い、無料週末のような販促の試用、受け取る側がまだ受け取っていないギフトの購入、基本無料のゲーム、ハードウェアやグラフィックカードのメーカーが配る販促用のキー。
  • フレンドからもらったギフトやデジタルギフトカードも数えられません。FAQは、ギフトでもらったゲームやSteamの取引で受け取ったゲームも対象外だと念を押しています。

図の札はこの一覧の一部です。緑の「Counts」がWallet funds(ウォレットへの入金)、Store game(ストアでのゲームの購入)、Wallet card(ウォレットカード)、Gift bought in store(ストアで買ったギフト)。赤の「Does not count」がMarket sale funds(マーケットの売上金)、Gift received(もらったギフト)、Retail key(店頭品のキー)、Free game(無料のゲーム)です。上の「Total Steam store spend (USD)」のバーは、5.00ドルのうち3.20ドルまで使った状態を描いていますが、3.20ドルは説明のための例の数字です。右上の「Market locked」は、この状態ではマーケットが閉じていることを表しています。

円で払う場合は、ドルへの換算の決まりも関係します。ストアの通貨がドルでなければ、購入ごとにその日の為替レートでドルに換えて記録されます。過去の支払いはその日のレートで計算済みなので、あとでレートが動いても合計は計算し直されません。5ドルちょうどあたりを円で払うと、その日のレートしだいでわずかに届かないことがありえます。これは換算の決まりから私が考えたことですが、ぎりぎりを狙わず余裕のある額にしておくのが無難です。

支払いがまだ処理中だったり、銀行の確認待ちだったりするあいだは、合計に入りません。逆に、一度解けたアカウントがまた制限されることもあります。購入代金が銀行に返金されたり、カード会社への異議申し立て(チャージバック)で戻ったりすると、その額が合計から引かれ、5ドルを下回れば機能を失います。予約購入の返金のようにウォレットへ戻った返金は、合計を変えません。制限されていなかったアカウントが急に制限された場合については、支出の合計が1ドルを超え5ドル未満のアカウントで計算の誤りがよく起きていた、という説明もあります。

いくら使ったかは、ヘルプの中のリンクから確かめるよう案内されています。ログインせずに開くと、Steamサポートのトップページに移るだけでした。自分の合計を見るにはログインが要ります。

7日から1年までの購入記録

購入履歴の画面に、例の日付で3月1日のウォレットへの入金を置き、3月1日の購入、3月8日に7日を超えてマーケットが開く、翌年の3月1日に1年を超えて数えられなくなる、買い直して7日待つ、という4段の流れを並べ、ギフトの購入と店頭品のキーは数えられずチャージバックでやり直しになるという赤い札を添えた模型図

マーケットのFAQと制限のページは同じ条件を書いています。マーケットに入るには、7日より古く、1年を超えない、成功した購入がアカウントに1件必要です。ウォレットへの入金、ゲーム、DLC、ソフトウェアの購入は数えられ、店頭品のCDキーの有効化とギフトの購入は数えられません。Steamのギフトを受け取って登録しても資格にはならない、とFAQは付け加えています。

ここに、前の節の5ドルとかみ合わない点があります。制限付きアカウントのページは、ストアで5ドル以上のギフトを買えば解除の条件を満たすとしています。ところが購入記録の条件は、ギフトの購入を数えません。フレンドに贈るゲームを買って制限付きアカウントからは抜けたのに、マーケットはまだ閉じている。そうなったら、この食い違いが原因かもしれません。ウォレットカードやコードの登録が購入記録の条件の「ウォレットへの入金」に入るのかは、書かれていません。私なら、ストアで直接支払う入金かゲームの購入を1件作ります。

この条件は、一度満たせば終わりにはなりません。図と同じ日付で追ってみます。日付は説明のための例です。

1. 3月1日にウォレットへ入金した。3月8日を過ぎると、この購入は7日より古くなり、マーケットが開きます。 2. そのあと1年、何も買わなかった。翌年の3月1日を過ぎると、この購入は1年より古くなって数えられなくなります。 3. その日に入金し直すと、新しい購入が7日を超えるまで、またマーケットを待つことになります。

図の上の「Wallet funds added · Mar 1」と「One successful purchase (example dates)」は、この例の購入が1件であることと、日付が例であることを表しています。4段目の「Buy again」と「Wait 7 more days」が3番目の手順です。

しばらく休んでいたアカウントで、ある日マーケットに入れなくなったなら、まずこれを疑ってよいと思います。ログインしているのにマーケットの価格が自分の通貨で出ないのも手がかりで、FAQはその場合、そのアカウントで一度もウォレットに入金していないからだろうと説明しています。

チャージバックも同じ時計を動かします。ヘルプによると、チャージバックはこの制限をやり直しにし、最後のチャージバックより後の購入だけが数えられます。同じチャージバックは5ドルの合計からも引かれるので、一度の異議申し立てで二つの条件が同時に崩れることがあります。図の赤い札の「Chargeback resets」はこのことで、「Gift purchase」と「Retail key」は数えられない購入です。

検索すると30日という数字が出てくることがあります。2016年のSteamのフォーラムで、ある利用者が当時のサポートの記事を引いていて、そこには30日より古く1年を超えない購入とありました。2026年10月31日に読んだ文書はどれも7日です。いつ変わったのかを示す公式の記録は見つかりませんでした。古い回答の数字より、いまの文書と自分の画面に出た日付を基準にしてください。

セキュリティ設定を変えた直後の待ち方

アカウントのセキュリティ画面に、新しい端末やブラウザはその端末で7日、メールのSteam Guardを有効にして15日、認証の削除15日、認証を新しいスマホへ移して2日、忘れたパスワードの再設定は5日で動きのないアカウントは30日、と並べ、待つあいだはCookieとブラウザとSteam Guardをそのままにする、7日以上認可された古い端末は使える、というメモを添えた模型図

セキュリティの制限それぞれの期間は、取引が最大15日保留される理由の記事に一覧があります。ここでは、マーケットが止まった人が待つあいだに何をしないでおくかに絞ります。図の左の5行は、上から新しい端末やブラウザ(その端末で7日)、メールのSteam Guardを有効にした(15日)、認証を外した(15日)、認証を新しいスマホへ移した(2日)、忘れたパスワードの再設定(5日、動きのないアカウントは30日)です。上の「Account details › Steam Guard」は模型の中の置き場所で、実際の画面の配置は確かめていません。

新しい端末の制限は、端末ごとにかかります。7日以上前に認可された古いパソコンでは、取引もマーケットも使えるままです(図の右下の「Older device? Authorized 7+ days: still works」)。反対に、同じパソコンでもCookieを消す、新しいブラウザを使う、Steamを入れ直す、パソコンをフォーマットする、といったことをすると新しい端末に見えます。図の右上の「While waiting」にある「Keep cookies, browser and Steam Guard as they are」は、待つあいだはCookieもブラウザもSteam Guardもそのままにしておく、という意味です。なお、モバイル認証を7日以上使っているアカウントには、新しい端末の制限そのものがかかりません。

ヘルプは新しいブラウザを使うだけで新しい端末に見えると書いているので、Steamはログインしたブラウザやクライアントごとに端末を見分けているように読めます。だとすると、新しく入れたブラウザで断られても、長く使ってきたブラウザやSteamクライアントのマーケット画面なら開くかもしれません。2016年のフォーラムでも、この制限はブラウザごとにかかると答えた利用者がいました。ただ、これはヘルプの一文と利用者の回答をつないだ私の推論です。クライアントとブラウザをどう区別しているのか、ヘルプは説明していません。

パスワードは、変えるのと再設定するのとで扱いが違います。ヘルプサイトやSteamサポートを通して再設定したときだけ、5日(2か月を超えて動きのなかったアカウントは30日)の制限がつきます。覚えているパスワードをSteamクライアントの設定から変えるのは当たりません。30日の目安になる「動きがない」がログインのことか、購入やプレイのことかは定義されていないので、長く休んでいたアカウントのパスワードを忘れたなら30日を見込んでおくほうが安全です。

モバイル認証を外してメールの方式に戻すと、認証の削除として15日かかります。2021年のフォーラムの利用者は、Steam Guardをメールの方式に変えたあとで、マーケットを使えないという赤い表示を受け取ったと書いていますが、その投稿だけでは原因は分かりません。スマホを替えるときは、外すより移すほうが2日で済みます。手順はモバイル認証を新しいスマホへ移す記事にあります。

止まっているいま認証を足せばすぐ開く、と期待する人もいると思います。ヘルプの説明は違います。認証を追加しても、すでについている制限はすぐには消えません。メールのSteam Guardで守られていたアカウントなら新しい制限はつきませんが、何も守られていなかったアカウントはSteam Guardを最近有効にした扱いになり、15日間取引もマーケットも使えません。追加してから7日以内に作った取引には、最大15日の保留もつきます。認証を7日以上使ったあとは新しい端末の制限がかからなくなるので、意味があるのは次に備える準備としてです。いまの制限を解く手段にはなりません。

クレジットカードとPayPalの3日

Verify your credit cardという画面に、銀行に届いた二つの保留中の金額を換算前の額で入れる空欄が二つとVerifyボタン、Attempts left: 3とAmounts in wallet currencyの札、未認証のカードやPayPalは3日、PayPalは認証できない、バーチャルカードは非対応という赤い札を並べた模型図

認証していない決済手段でウォレットに入金すると、3日待つことになります。ただ、二つのヘルプで書き方が少し違います。制限のページは、マーケットで購入できるようになるまでの3日と書き、マーケットのFAQは、3日のあいだマーケットを使えないと書いています。このサイトの取引保留の記事とウォレットの上限の記事も、マーケットそのものを使えないという書き方です。この記事の表は狭いほうの読み方(マーケットでの購入)で書きましたが、その3日に出品ができると当てにはしないでください。FAQによると、この3日の制限を起こす決済手段は、いまのところクレジットカードとPayPalだけです。

クレジットカードなら、そのカードでウォレットに入金したあと、Credit Card Verificationのページでカードを選ぶと、少額の承認が二つ銀行へ送られます。制限のページの決済手段の項にある「Verify your credit card here」のリンクも、ストアの同じ確認ページにつながっています。

1. 承認が明細に出るまで、1日か2日かかります。 2. 出てきたら、換算前の金額を正確に二つの欄へ入れます。図の「Enter the two pending amounts from your bank, before conversion」と空欄の「0.__」がこれです。 3. 入力できるのは3回までです(図の「Attempts left: 3」)。

承認の額はSteamウォレットの通貨で銀行に送られます(図の「Amounts in wallet currency」)。銀行が円に換算して表示するなら、換算や手数料の前のもとの額を銀行に問い合わせることになります。バーチャルカードは認証に対応しておらず、使うたびに3日待ちます。PayPalは認証そのものができないので、PayPalで入金するたびに3日です。図の三つの赤い札、「Unverified card / PayPal → 3 days」「PayPal can't be verified」「Virtual cards not supported」はこの三つの決まりです。

一度認証したカードは、この制限を二度と起こしません(新しい未認証の手段やPayPalで入金すれば別です)。逆に、3日が過ぎて制限が解けても、カードが認証されたことにはなりません。認証ツールを通っていないカードは、次の入金でまた3日を呼びます。

明細に承認が一つしか見えないなら、それはたいてい最初の入金の額で、認証の額ではない、とFAQは説明しています。銀行がこの認証の方式に対応していないか、まだ出ていないのかもしれません。3回とも外したり、銀行が額を探せなかったりしたら、3日待つしかありません。Steamサポートがこの制限を外すことも、額を代わりに調べることもできません。認証の承認は、成功しても失敗しても5〜10営業日で明細から消えます。残高の決まったギフトタイプのカードで認証するには、カードに3〜4ドルが残っている必要があります。

3日を避けたいなら、FAQが勧めるのは別の入金手段で、例として挙がっているのはSteamギフトカードとウォレットコードです。すでにカードで入金して3日がついているなら、認証を試すかどうかは、銀行が1日か2日で承認の額を見せてくれるかで決まると私は考えます。3日以内に出てきそうにないなら、試しても待つのと結果は変わりません。これは期間を比べた私の判断で、ヘルプに書かれていることではありません。

15日の保留の表示

左にHoldと書いた袋詰のジェムの出品画面(黄色の表示 Market listing will be held for: 15 days と Authenticator not used for 7 days、Listing createdとHidden until hold endsの札)、右にBlockと書いたCommunity Marketのマーケット利用不可の赤い表示(No listing possibleとRead the reasonの札)を、等しくないという記号を挟んで並べた模型図

モバイル認証を直近7日使っていないアカウントは、出品が最大15日保留されます。出品そのものは作られ、そのあいだ買い手に見えないだけです。図の左、袋詰のジェムの出品画面の黄色い表示「Market listing will be held for: 15 days」と、その下の「Authenticator not used for 7 days」がこの状態で、札の「Listing created」(出品は作られた)と「Hidden until hold ends」(保留が終わるまで見えない)がその意味です。制限のページも、保留はマーケットの利用を妨げないと書いています。右の赤い表示は、出品自体ができない状態(「No listing possible」)で、理由を読む必要がある(「Read the reason」)ほうです。2021年のフォーラムの利用者は黄色と赤の両方を同時に受け取り、一つの問題として扱っていました。いま認証を足しても、すでについた保留は短くなりません。二つの保留の違いはTrade HoldとMarket Holdの比較記事にあります。

期限のない制限

アカウントの状態を示すカードに、取引禁止(一時的または永久)、コミュニティ禁止(Steamサポートが科す)、VAC禁止(CS2のストアとCS2アイテムの取引)、取引の取り消しの開始(取引とマーケット30日)を並べ、Steamサポートはこれらの制限も取り消しのクールダウンも変えられないという赤い注記を強調した模型図

制限のページのCurrent Trade or Community Banは、見出しでは取引とコミュニティの禁止を並べ、本文ではSteamサポートが科した取引の禁止として説明しています。違反の重さによって、一時的なこともあれば永久のこともあります。図の1行目「Trade ban」の「temporary or permanent」と、2行目「Community ban」の「set by Steam Support」はこの説明に沿っています。

VAC Banの項は、VAC禁止、クールダウン、オーバーウォッチの禁止をまとめて扱い、CS2のストアに入れなくなる、CS2アイテムの取引ができなくなる、アイテムのドロップを受け取れなくなる、と書いています。図の3行目「CS2 store and CS2 item trades」がこれです。制限のページの一覧に入ってはいますが、この項がマーケットの利用そのものを止めるとは書かれていません。SteamサポートがVAC禁止を解除できないことも書かれています。クールダウンは名前のとおり一時的なものなので、この項の全部が期限なしというわけではありません。

取引のクールダウン(Trade Cooldown)がかかっているあいだは、マーケットを十分には使えません。取引保護(Trade Protection)の仕組みがかけるクールダウンもここに入ります。Trade Protectedのアイテムのページによると、直近7日のTrade Protectedの取引を取り消すと、取り消しを始めたアカウントだけが30日間、取引もマーケットも使えなくなります。そのアカウントがマーケットに出していたアイテムはアカウントに戻され、送っていたトレードオファーは取り消されます。相手のアカウントには影響しません。図の4行目「Trade reversal started」の「30 d trade + Market」はこの30日です。期限はあるのに、ここに並べたのは理由があります。Steamサポートもこの期間を変えられないので、日付が来るまで誰も縮められません。図の下の赤い注記「Steam Support cannot modify these restrictions or the reversal cooldown」はそのことです。

こうした制限を外せると持ちかける外部のサイトや人は、疑ってかかるべきだと私は思います。Steamサポートにも変えられない制限だからです。モバイル認証のヘルプは、Steamサポートがパスワードや認証のコードを尋ねることはないと書き、メールやチャットで勧められたプログラムを入れて動かさないようにとも注意しています。ログイン情報やAPIキーを求められたら、APIキー詐欺の記事の手口と同じ型かどうかを先に確かめてください。

マーケットをもう一度試す前の順番

理由を読んで日付を控える、設定をそのままにする(CookieとGuard)、支出を確かめる(合計5ドルと最後の購入)、カードを使ったか(認証か3日待つ)、日付のあとで再試行、という5段の並びと、通知に日付がなければSteamサポートで禁止を確かめる、取引で渡すなら理由が取引も止めるか確かめる、という二つのメモを置いた模型図

図の5段の順に進めます。

1. 理由を読んで日付を控える(「Read reason」「Note the date」)。マーケットで出品か購入を一度試し、表示された理由の行と日付をそのまま書き写します。理由が何行もあれば全部です。 2. 設定はそのままにする(「Leave settings」「Keep cookies, Guard」)。日付があるなら、その日までSteam Guard、ブラウザ、決済手段に触りません。どうしてもマーケットを使いたいなら、7日以上前に認可された別の端末がないかを探します。 3. 支出を確かめる(「Check spend」「$5 total, last purchase」)。理由が制限付きアカウントなら、ログインして合計を見て、数えられる方法で5ドルに届かせます。マーケットの売上金やもらったギフトでは届きません。理由が購入記録なら、最後の購入の日付を見ます。1年を過ぎていたら新しく買い、7日待ちます。チャージバックをしたことがあるなら、そのあとの購入だけを数えます。 4. カードを使ったかを確かめる(「Card used?」「Verify or wait 3 d」)。未認証のクレジットカードで入金したばかりなら、カードを認証するか3日待つかを選びます。PayPalなら待つしかありません。 5. 日付が過ぎてから試し直す(「Retry」「After the date」)。

図の下の二つのメモは、この順番から外れる場合です。左の「No date in the notice?」と「Bans: check account status with Steam Support」は、通知に日付がなく禁止が理由なら、Steamサポートでアカウントの状態を確かめる、ということです。そのときは、制限自体は変えてもらえないと分かったうえで問い合わせるほうが、時間を無駄にしません。

SteamVaultsの取引の事前チェックは、ログインしたアカウントについて、アイテムの取引、コミュニティマーケット、出ていくアイテムの保留、プロフィールの公開状態、経済機能の制限、コミュニティの制限、VACの状態といった公開されている信号を見ます。一方で、ツール自身の説明によると、モバイル認証の使用期間、Steam Guardの使用期間、パスワードの再設定の時刻、新しい端末の認可の時刻、マーケットの購入条件はSteamが返さないので確かめられません。この説明はログインのあとに出る文面で、私は画面では見ていません。この五つについては、Steamに表示された理由が判断の基準になります。

右の「Trading instead?」と「Check whether the reason also blocks trades」は、マーケットが開くのを待たずに取引でアイテムを渡すなら、自分の理由が取引も止めるかを2番目の節の表の右端で確かめる、ということです。取引が止まらない理由でも、取引には別の保留がつくことがあります。同じ事前チェックのライブ確認は、ツールの説明によると、トレードURLを入れると自分のアカウントと相手のボットの両方について、いまの保留の日数をSteamに問い合わせて表示し、実際にオファーを作るときにSteamが計算し直すことがある、とも添えています。これもログインのあとに出る画面で、私は見ていません。

例を一つ置きます。作ってから長いアカウントで、メールのSteam Guardもずっと有効にしているけれど、一度も支払いをしたことがない人が、ある日、認証していないクレジットカードでウォレットに5ドル相当を入金したとします。支払いの処理が済めば、5ドルの条件は満たされます。カードのせいでマーケットでの購入は3日止まり、購入記録の条件は、その入金が7日を超えるまで残ります。重なった制限の計算はヘルプにないので、正確な日付は画面で見るしかありませんが、少なくとも7日はかかると考えておくのが妥当です。そのあいだにCookieを消したりSteam Guardを触ったりすれば、理由がもう一つ増えます。これはヘルプの条件を組み合わせて作った例で、実際のアカウントで試した結果ではありません。

日付が過ぎてマーケットが開いたのに、今度は特定のアイテムだけが出品画面に出ないなら、話はアイテムの側に戻ります。アイテムの説明にある取引や出品ができる日付を見てください。売れたのにウォレットに反映されないときは、マーケットの売上金が見えないときの記事が続きになります。

この記事の期間と金額は、2026年10月31日に読んだSteamのヘルプの値です。Steamはこれを変えることがありますし、自分のアカウントにかかっている理由はログインした画面にしか出ません。数字が違って見えたら、画面のほうに従ってください。